新田菜穂子の壊された日常 14
しみるけいさんによる写真ACからの写真

≪ 二、なんでここにいるんです? 10 ≫



「そうなんですか?」
「そう。前彼だって結構長いこと友達だった人だし」


 さらっと告げると、意外、とでも言わんばかりの返答があった。


「へー」
「何よ、おかしい?」


 半眼で問うと、彩香が首を横に振る。


「いいえ、全然。でも菜穂子さんの恋バナって初めてだったから」


 彩香の言葉に菜穂子は吐息する。


「私だって恋人の1人や2人いたことくらいあるわよ」


 頬杖をついて外を眺めると、商店街の賑やかな細道が目に入った。


「そりゃそうでしょうけど」


 彩香がそこまで声にして黙り込む。

何が言いたいのだろう。

先を促すために視線を戻すと、彩香が小さく手を打った。

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オープニング背景画像: acworksさんによる写真ACからの写真