新田菜穂子の壊された日常 18
しみるけいさんによる写真ACからの写真

≪ 二、なんでここにいるんです? 14 ≫



「いいわよ、彩香さんのせいじゃないもの」


 それから、苛立ちの元凶に向かって冷たく問いかける。


「とにかく吉村さん、今日はどんなご要件で」
「それはもちろん。ランチをご一緒したいと思いまして」


 一真がお馴染みの台詞を吐いた。
もう約1ヶ月も同じ会話が繰り広げられている。
正直な話ムカついて堪らない。


「あいにくと私はお弁当なんです。って、昨日も言ったと思うんですけど」


 見せかけの笑顔で答えてやるも、一真も怯んではくれない。


「それは1人分で?」


 図々しく尋ねてくるのに、菜穂子は脱力しながら応じる。


「当たり前じゃないですか」
「残念。今度良かったら俺の分も作ってみてくださいね」
「はあ?」


 笑顔で小首を傾げてくる一真を前に、 菜穂子は眉間の皺を深くした。
だが、一真は当然と言わんばかりに胸を張る。


「決まってるじゃないですか。一緒にランチするためですよ」
「意味がわかりません!」


 菜穂子は今度こそ絶叫した。

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