新田菜穂子の壊された日常 23
しみるけいさんによる写真ACからの写真

≪ 三、たまたま偶然見てただけ、だからね! 2 ≫



(何あれ?)


 一真もそう思ったのだろう。

一真がカボチャを拾い上げ怪訝な顔でこちらを向き、驚きの表情を浮かべた。

げ、と菜穂子は変な声をだす。


(もしかしてバレた?)


 一体なんと答えよう。

いや、別に悪いことをしているわけではないのだが。

菜穂子は生唾を呑み込む。

しばし身を硬くしていると、一真がこちらをすり抜けて横へかがみ込んだ。


「おばあちゃん! 大丈夫?」


 一真の小さな叫びに菜穂子は視線を隣へと移す。

転がった玉ねぎと人参の袋にいくつかの冷凍食品を見て、
自分も慌てて自転車をロックした。


「大丈夫ですか?」


 おばあさんに駆け寄ると、一真がぎょっと目を剥いた。

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オープニング背景画像: acworksさんによる写真ACからの写真