新田菜穂子の壊された日常 30
しみるけいさんによる写真ACからの写真

≪ 三、たまたま偶然見てただけ、だからね! 9 ≫



「俺と結婚しましょう」


 本当に単刀直入だった。

なんで、もいつからそう思っていたか、も何もない。

だが、こちらの答えももう決まっていた。

菜穂子はゆっくりと口を開く。


「ではこちらも単刀直入に言わせていただきますが。嫌です。ごめんなさい」
「理由は?」


 自分は理由を言わないくせに、人には言わせるのか。

少々ムカつきながらも、事実を告げる。


「好きな人がいるんです」


 だが、一真はその言葉を想定していたようだった。


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オープニング背景画像: acworksさんによる写真ACからの写真