しみるけいさんによる写真ACからの写真 ≪ 三、たまたま偶然見てただけ、だからね! 9 ≫「俺と結婚しましょう」 本当に単刀直入だった。なんで、もいつからそう思っていたか、も何もない。だが、こちらの答えももう決まっていた。菜穂子はゆっくりと口を開く。「ではこちらも単刀直入に言わせていただきますが。嫌です。ごめんなさい」「理由は?」 自分は理由を言わないくせに、人には言わせるのか。少々ムカつきながらも、事実を告げる。「好きな人がいるんです」 だが、一真はその言葉を想定していたようだった。一つ前を読む 小説の部屋に戻る 次を読むオープニング背景画像: acworksさんによる写真ACからの写真