新田菜穂子の壊された日常 38
しみるけいさんによる写真ACからの写真

≪ 四、私の顔、なんか変? 3 ≫



「それっているってことだろ? 俺より気になるヤツが。あー! ちくしょー!」


 いきなり己の頬を叩きだした田宮を前に、菜穂子は動揺する。


「ど、どうしたのよ急に」


 慌ててストップをかけると、田宮が射抜くように見つめてきた。


「俺お前に会って『どうだ、俺は幸せだぞ』って後悔させたかったんだ。
けど、なんだよ。たった8ヶ月くらいで時すでに遅しってか!」


 オーマイガー、と大袈裟にリアクションを取る田宮の言葉に、
菜穂子は眉根を寄せる。


「なんで8ヶ月? あなたと別れてからかれこれ10年になるよね?」


 すると、田宮がこれまた不貞腐れたようなふくれっ面で、頬杖をついた。

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オープニング背景画像: acworksさんによる写真ACからの写真