新田菜穂子の壊された日常 40
しみるけいさんによる写真ACからの写真

≪ 四、私の顔、なんか変? 5 ≫



「その顔だよ。その。俺の前でそんな顔したことなかったじゃねぇか」


 田宮の発言に、菜穂子は思い切り眉間に皺を寄せる。


「え? どんな顔よ?」
「言ってやんねぇよ。自分で考えろ。あー会って損した。ホントにやんなっちまうよ」


 腐れきった顔で不愉快げに吐息する田宮を見て、
何故か分からないが申し訳なさが溢れ出た。


「……ごめん……」


 半ば無意識で頭を下げると、深い溜め息が聞こえてきた。


「ホントだよ。俺が振られに来たみたいじゃねえか。あー、ヤダヤダ」


 その後も恨み言を連ねる田宮の話にその度に頭を下げ続けたが、
頭を擡げてくるのは違う疑問ばかりで。

つまり……。


(私、一体どんな顔してたんだろ?)

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オープニング背景画像: acworksさんによる写真ACからの写真