しみるけいさんによる写真ACからの写真 ≪ 四、私の顔、なんか変? 10 ≫「そうよね。ここまで会わないとさすがに気になるじゃない? もう、『たまには彩香さんと一緒に顔出しなさい』って気分よ」 頬杖をついて投げやりに言葉を紡ぐと、彩香が目を点にする。「え、それってもう答え出てません?」 彩香の問いかけに、菜穂子は答えなかった。「ん? 何か言った?」 わざと聞こえない振りをする。「いいえ。別に何も」 呆れたようにかぶりを振る彩香を横目に、菜穂子は結論が出せずにいる自分に嫌気がさしていた。一つ前を読む 小説の部屋に戻る 次を読むオープニング背景画像: acworksさんによる写真ACからの写真