しみるけいさんによる写真ACからの写真 ≪ 四、私の顔、なんか変? 14 ≫「そうだったんですね」 菜穂子は頷く。この人なら別に話しても問題ないか。内心で呟いていると、田中から問いかけてきた。「で、僕が聞いてもいい話なんでしょうか?」「悪くはないですよ、全然。……ただ、そうですね。どこから話したらいいものやら……」 何しろ変な風にこんがらがっている気がするのだ。さて、どうしたものかと話あぐねていると、田中の方が口火を切ってきた。「一から話してみてください」 紋切り型で言ってくるのはまだ躊躇っているように見えたからだろうか。菜穂子は頬に手を当てつつ、斜め上を見上げた。一つ前を読む 小説の部屋に戻る 次を読むオープニング背景画像: acworksさんによる写真ACからの写真